VPSに関するよくある質問(FAQ)
Lightship VPSとは?
Lightship VPS(ビジュアルポジショニングシステム)は、アプリケーションでユーザーのデバイスを現実世界のロケーションにローカライズできるようにするクラウドサービスです。ユーザーは、この機能を使用して、永続的なARコンテンツとインタラクトし、新しい没入体験を得ることができます。VPSでは、Niantic のクラウド上に存在するマップデータを参照することで、デバイスの位置と向き(ポーズ)を特定します。
VPSの仕組みは?
デバイスでVPSサービスを呼び出すと、VPSサービスは、ユーザーのデバイスからクエリ画像とGPSの位置情報を入力として受け取り、そのロケーションの マップ を使用してローカライズを行います。ローカライゼーションに成功すると、送信した画像のタイムスタンプに対応するデバイスの位置と向き(ポーズ)が返ります。VPSのクエリ画像が取り込まれてから、VPSサービスから応答を受け取るまでに遅延が生じるため、移動中でも正確に位置情報を特定するには、デバイスにモーショントラッキングシステムを搭載する必要があります。VPSサービスがデバイスに姿勢推定を返す際、デバイスのトラッキングシステムで取得された姿勢の差分をローカライズ応答に追加することで、リクエスト中にデバイスが移動した距離をVPSが「追従」できるようにします。
スキャンとは何ですか?
プレイヤーや開発者や調査員から送信されるAR スキャン は、Niantic が世界のARマップを作成するための基本要素です。ARスキャンは、Pokémon GOやIngress、Wayfarerアプリで使用されているモジュールであるNianticの AR Scanning Framework を使って記録、アップロードされます。ARDK 2.5以降では、開発者がScanning Frameworkを実装できるようになりました。各ARスキャンは、加速度計やGPSセンサーからのサポートデータを含む一連のビデオフレーム画像で構成され、複数の2D画像から世界の3Dモデルを構築します。ARスキャンは、Niantic が現実世界のロケーションの マップ と メッシュ を構築するために使用されます。
マップとは何ですか?
VPSの用語では、マップ は、VPS APIが呼び出されたときにデバイスのローカライズに使用されるデータアーティファクトを指します。マップは、画像を入力として受け取り、位置と向きを出力として返す関数と考えることができます。指定のロケーションに対応するマップは、そのロケーションでアップロードされたスキャン画像から作成されます。VPSマップは、人間可読の形式ではありません。
メッシュとは何ですか?
VPSの用語では、メッシュ は現実世界のロケーションやオブジェクトの3Dモデルを指します。メッシュは物理的な空間やオブジェクトを詳細に表現しており、ロケーションの様子を把握したり、ARコンテンツをオーサリングする際に有用です。また、一部のアプリケーションでは、トラッキング目的で使用することもできます。マップと同様に、あるロケーションに対応するメッシュは、そのロケーションでアップロードされたスキャンから作成されます。メッシュは、人間と機械のどちらも読み取ることができます。
VPSはどこで使えますか?
VPSは、現実世界の10万以上のロケーションで利用可能であり、その数は現在も増え続けています。ロケーションでVPSを利用できるようにするには、そのロケーションで十分な量のARスキャンデータをアップロードし、VPS作動 のプロセスを完了させる必要があります。
VPSの作動は、どのように行われるのですか?
あるロケーションで VPSを作動させる には、最小の品質要件を満たした スキャン が10回以上アップロードされていることと、そのロケーションの最も古いスキャンと最も新しいスキャンの時間差が5時間以内である必要があります。このような要件を満たすことで、高品質で、豊富なバリエーションの マップ や メッシュ が生成されるため、ユーザーは正確にローカライズすることができます。VPS作動のプロセスは、Niantic のARマッピングのインフラ上で実行されるため、数多くの複雑なステップが必要になります。Wayspotの対象スキャンのプールから、アルゴリズムによってマップやメッシュの構築に使用するスキャンの大部分が選択され、残りのスキャンは検証やローカライズの品質測定に使用されます。通常、この作動プロセスは数時間で完了します。
VPSの作動後、スキャンを確認することはできますか?
作動プロセスにおいて、アップロード済みの スキャン から作成された マップ や メッシュ は、できるだけ多くの情報を取り込むために融合されます。開発者がコンテンツを作成し、ユーザーがローカライズに使用する最終版のプロダクトは、さまざまなステップのスキャンデータで構成されています。スキャンデータは、そのロケーションをより包括的に表現するために融合されるため、そのロケーションでアップロードされるスキャンと、VPSの作動後に作成されるマップやメッシュは同一ではありません。
すでに作動しているロケーションに、さらにスキャンを追加することはできますか?
そのロケーションの マップ や メッシュ の品質やカバレッジを向上させるために、以前に 作動 したロケーションにさらに スキャン を追加したい場合があります。Wayspotを 作動させる には、前回作動してから、少なくともスキャンがさらに5回アップロードされている必要があります。なお、現時点では、融合された既存のマップに新しいスキャンを追加することはできません。再作動のプロセスでは、既存のスキャンに新しいスキャンを組み込んだ融合マップを新しく構築する必要があります。
新しいロケーションでVPSが作動するようにリクエストする方法を教えてください。
ロケーションが VPS作動の要件(少なくとも合計10回のスキャン。最も古いスキャンと最も新しいスキャンの間が5時間以内)を満たす上で十分な スキャン がアップロードされている場合、開発者はWayfarerアプリまたは地理空間ブラウザでロケーションを選択し、「作動」ボタンを押してVPSの作動をリクエストできます。これで、そのロケーションが作動待ちのキューに追加されます。通常、作動リクエストは4時間以内に完了します。また、追加のスキャンを5回アップロードすると、既存のロケーションの再作動をリクエストすることができます。
VPSは夜間や悪天候でも作動しますか?
VPSは、視界が良好な環境で最も高いパフォーマンスが発揮されます。VPS体験の成功可能性を最大限に高めるには、さまざまな条件(時間帯、天候など)を幅広くカバーする多くのAR スキャン をアップロードすることをお勧めします。雨がよく降るロケーションで体験を構築する場合は、雨の日のスキャンを作成するとよいでしょう。
ARスキャンやVPSには、LiDARセンサーを搭載したスマートフォンが必要ですか?
ARスキャンやVPSでは、LiDARは必要ありません。