ARDK入門
このドキュメントでは、ARDKを使用するための基本的なステップを説明します。開発環境のセットアップと、Unityプロジェクトの作成を行い、ARDKと統合します。
使用手順を示したガイドや動画については、 基本ガイド を参照してください。
開発環境をセットアップする
開発環境が、 システム要件 に記載されている開発要件を満たしていることを確認してください。Unityと、iOS用またはAndroid用の開発ツールは必ずインストールする必要があります。
ARDKをダウンロードする
以下の手順で、ARDKをダウンロードしてください。
ARDKダウンロード - ARDK用ダウンロードページ。
APIキーを生成する
ネットワークや深度推定など、ARDKの一部の機能を使用するには、ARDKのAPIキーが必要になります。新しいAPIキーを生成するには、 Lightshipアカウントダッシュボード に移動し、プロジェクト の New Project(新しいプロジェクト) をクリックして新しいプロジェクトを作成し、 Create New Key(新しいキーを作成する) をクリックして、そのプロジェクトのAPIキーを作成します。
Unityプロジェクトを作成する、または開く
Unityの3Dプロジェクトを新たに作成します。プロジェクトで、デフォルトのサンプルシーンを使用するか、新しいシーンを作成できます。
ARDKパッケージを追加する
UnityのカスタムパッケージとしてARDKをプロジェクトにインポートします。手順については、 : ARDKをUnityプロジェクトに追加する を参照してください。
プロジェクトで旧バージョンのARDKを使用している場合は、新しいバージョンのARDKを使用できるようにプロジェクトをアップグレードしてください。手順については、ARDKのアップグレード を参照してください。
認証アセットを追加する
ARDKの機能(ネットワークや深度推定など)は、APIキーに対して認証されます。ARDKには、API呼び出しに使用するAPIキーを設定するためのArdkAuthConfigアセットが付属しています。ArdkAuthConfigを追加するには、 認証 の最初の3つの手順に従って進めます。
AR対応カメラを設定する
通常、ARDKに接続されているシーンカメラを設定します。ARDKの機能では、モバイルデバイスの現実世界のカメラ情報をUnityのカメラと同期させる必要があります。接続するには、ARDKに付属するARSceneCameraプレハブを使用するか、既存のシーンカメラにARCameraPositionHelperコンポーネントやARRenderingManagerコンポーネントを追加します。ARSceneCameraプレハブをシーンに追加するには、次のように行います。
デフォルトのシーンカメラで不要なものがある場合は削除してください。
プロジェクトビュー で、ARDK/Extensions/Prefabsに移動します。
ARSceneCameraをシーンにドラッグして、任意の位置に設定します。
シーンに追加したARDKマネージャーが他にもある場合は、そのマネージャーの「カメラ」フィールドがこのカメラに設定されていることを確認します(存在する場合)。
アウェアネス機能を使用するためにARSessionを追加する
アウェアネス機能を使用するには、 ARSession を作成する必要があります。ARSessionは、有効にするARプロパティを設定し、ARシステムの世界の最新の状態にアクセスして、ARイベントをサブスクライブできるようにします。ARSessionは、シーンの初期化の一部として、シーン内のゲームオブジェクトにアタッチされたスクリプトの Start()
メソッドなどで作成できます。または、さまざまなARフィーチャーマネージャーを使用して、ARセッションを設定することもできます。ARSessionの作成についての詳細は、 AR体験を作成する を参照してください。
オプション: ARDK使用例パッケージを追加する
ARDK使用例パッケージには、開始点として使用するのに役立つサンプルシーンやプレハブがいくつか付属しています。このパッケージをインポートするには、Assets(アセット) > Import Package(パッケージのインポート) > Custom Package(カスタムパッケージ) の順に進み、使用するardk-examples-(version).unityprojectファイルを選択します。プロジェクトでARDKのインポートに成功した後、このパッケージをインポートしてください。
ARDKダウンロード ページからARDK使用例パッケージをダウンロードします。
オプション: AR Voyageプロジェクトをインストールする
AR Voyage: Lightship体験は、没入型AR体験のハンズオンであり、NianticのLightship AR 開発者キット(ARDK)を使用して作成することができます。
まだダウンロードしていない場合は、 ARDKをダウンロード し、 APIキーを生成 します。
Lightship開発者ポータル からAR Voyageプロジェクトをダウンロードします。
tarファイルを解凍して ARVoyage フォルダを作成し、 ARVoyage を配置したい場所にそのフォルダを配置します。
Unity Hubでプロジェクトを読み込みます。
Projects(プロジェクト) セクションで、Open(開く) ボタンの隣にあるドロップダウンをクリックし、Add project from disk(ディスクからプロジェクトを追加する) を選択します。
ARVoyage フォルダを選択します。
Editor Version(エディターバージョン) を2020.3.33f1に設定します。
ARVoyageを選択してUnityエディターでプロジェクトを開き、Open(開く) をクリックします。
Safe Mode(セーフモード)またはIgnore(無視)の入力を求めるメッセージが表示された場合は、Ignore(無視) を選択してください。
ARDKパッケージ をプロジェクトに追加します。
File(ファイル) メニューから Build Settings(ビルド設定) を開き、プラットフォームでiOSまたはAndroidを選択します(Androidでは、Gradleのアップグレードが必要になる場合があります。詳細は、 OpenCL準拠のAndroid APIレベル31を対象としたビルド を参照してください)。
Unityを再起動します。
オプション : 使用するUnity Input Systemを決める
ARDKは、ユーザーの入力をキャプチャする、Unity Input Manager と Unity Input System のいずれもサポートしているため、任意のシステムを使用するようにUnityプロジェクトを設定することができます。Unity Input Systemを使用する場合は、 Unityの手順に従って、Input Systemパッケージをプロジェクトにインストール する必要があります。Unity Input Managerを使用する場合は、パッケージを別途インストールする必要はありません。ARDKはそのままUnityプロジェクトで使用できます。
注釈
ARDK使用例パッケージは、Unity Input Systemパッケージをサポートするよう更新されていません。Unity Input Systemが有効になっているARDK使用例パッケージをプロジェクトにインポートすると、ビルドの問題を引き起こす恐れがあります。
ビルドのプラットフォームを設定する
現在、ARDKでは、iOSまたはAndroidアプリのビルドをサポートしています。Unityのビルドに使用するプラットフォームとして、iOSまたはAndroidを選択し、 iOS向けビルド や Android向けビルド に記載されている手順に従って、UnityでiOSまたはAndroid向けのビルド設定を行ってください。
次の手順
これで、ARDKを使用してUnityでAR体験を開発する準備ができました。次に、ARDKの基本的なコンセプトの中から、一部をご紹介します。
マネージャーの使用 ARDKマネージャーを使用して、ARDKの機能を設定し、アクセスする方法について説明します。
ARDKイベントのサブスクライブ ARDKイベントをサブスクライブする方法について説明します。
デバイス要件の検証 実行時にARデバイスの機能を確認する方法を説明します。
共有AR 複数のユーザーで共有できるAR体験の作成方法を紹介します。
ARDKの基本に慣れたら、 チュートリアル に沿って実際に試し、 ARDKユーザーマニュアル でARDKの高度なアウェアネス機能やネットワーク機能の使用方法を確認して、 ARDKのサンプル に目を通してください。
まずは Lightshipガイド をご確認ください。ARDKを使用した開発方法については、詳細なウォークスルーや動画でご紹介します。
また、Lightship AR YouTubeチャンネル で公開されている追加のARDKの動画やチュートリアルも確認してください。
Unityを初めて使用する場合は、Unity Learn のリソースを一読されることをお勧めします。